MIST学会の多施設研究がEur Spine Jに掲載されました。
Association of occupational direct radiation exposure to the hands
with longitudinal melanonychia and hand eczema in spine surgeons: a
survey by the society for minimally invasive spinal treatment
(MIST)
Hijikata Y, Kamitani T, Yamamoto Y, Itaya T, Kogame T, Funao H,
Miyagi M, Morimoto T, Kanno H, Suzuki A, Kotani Y, Ishii K
Eur Spine J 2021. Online ahead of print.
PMID: 34427761 DOI: 10.1007/s00586-021-06973-3
日本語タイトル:「手への直接放射線被曝と爪甲色素線条および手荒れとの関連」
土方先生コメント:
MIST学会多施設研究学術委員会主導で2020年10月5日から11月5日にかけて施行された学会調査からの第一報です。会員の皆様に「どちらの手を直接放射線照射野にかざすことが多いか」をご質問し、「直接被曝が多い手の群」と「直接被曝が少ない手の群」を作り、「爪甲色素線条」と「手荒れ」の有病に群間差があるかを比較いたしました。参加者の43%が「爪甲色素線条」、29%が「手荒れ」があると申告され、驚くべきことに3名の方が「手部の皮膚がん」の罹患を申告されていました。「被曝が少ない手」を基準とした「被曝が多い手」の「爪甲色素線条」の調整オッズ比は3.18(95%CI
2.24-4.52)、「手荒れ」の調整オッズ比は2.26(95%CI
1.67-3.06)となり、「手への直接被曝」が「爪甲色素線条」や「手荒れ」と関連することが示唆されました。回答割合は70.7%と極めて高く、世界的にインパクトがある結果となりました。
ご回答いただいた皆様に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。